名称 山﨑八幡宮(通称 はちまんさま)

祭神

(主祭神)
応神天皇(お丶じんてんのう)

(配祀神)

田心姫命 (たごりひめのみこと)
湍津姫命 (たぎつひめのみこと)
市杵嶋姫命 (いちきしまひめのみこと)
神功皇后 (じんぐうこうごう)

由緒沿革

奈良時代の和銅2年(709年)、周南市富田河内にある神室山(みむろやま)に神が降臨され、これを奉斎したことが当社の起原という。
また一説には、豊前国宇佐八幡宮の御分霊を祀ったとも言う。
この後、山崎の地に遷し、「江宮」と称した。
平安時代の神仏習合時代には、真言宗の荘宮寺と習合し、「庄寺八幡宮」と呼ばれた。
明治維新を迎えるにあたり、元治元年(1864)「山﨑八幡宮」と御社名を改めた。
その間平安時代の大同元年(806) と、江戸時代の宝暦7年(1757)の再度の火災で、御社殿.宝物・古文書等全て焼失している。
現在の社殿は、明治9年(1876)に再建されたものである。
明治4年(1871)に郷社となり、昭和5年(1930)県社に昇格した。
境内の亀朕碑には、次の由緒がある。
古くは社の前は海辺であった。
虎の形をした洲があり、これを「虎の洲」と呼んだ。
又西方には文水(あやのみず)という霊水が湧き、宝亀年間(770~)天使が来てその水を酌み、祭を行ったという歌がある。
「酌みて知る江宮浜の文水清き流れの千世の行末」とあり、鎌倉時代の寛元年間(1243~)、再び天使が来て祭りを行った。
その時の歌は、「周防なる江宮浜の虎の洲に藻を刈る海人の袖やほすらむ」と詠んでいる。
室町時代の天文8年(1539)、領主の陶弘護や、隆房(晴賢)は、神前に扁額を寄進し戦勝を祈願している。
江戸時代には、徳山藩主の御祈願所として、歴代の藩主が社参して崇敬した。
『防長寺社由来』には、富田一二畑の惣鎮守の社で、西国7社明神と言い伝えられた。
秋祭には、「神事能楽」が奉納された記録がある。
その後神事能は止み、代りに藩主が大小3つの山車(だし)(引山)を奉納するようになった。
この山車による神事は、今も「本山神事」として続けられており、平成22年5月18日に山口県の指定無形民俗文化財に指定された。
また宮の馬場では、「流鏑馬」が行われていた。
この頃の徳山藩では、年中行事として連歌を興行した、春正月に藩邸内で、秋は8月八幡宮へ奉納するのが恒例であった。
現在市の文化財に指定された『連歌集』には、延宝9年(1681)より明治5年(1872)迄、49年分が保存されている。
連歌の後は『和歌百首奉納祭』に代りこれは終戦年(1945)まで毎年続けて奉納された。

主要祭典

歳旦祭(1月1日)
節分祭(2月3日)
春季大祭(4月10・11日)
茅輪神事(6月30日)
夏祭り(7月25日)
例祭(9月第4土・日曜日)

 

社殿

本殿(流造・6坪)
弊殿(4坪) 拝殿(9坪)
渡殿(13坪5)
神饌殿(4坪)
祖霊殿(神楽殿・6坪)
廰舎(36坪)桜門(4坪)

境内神社
荒人神社(沖津彦神・沖津姫神)
恵比寿神社(事代主神・大国主命)
住吉神社(底筒男命・中筒男命・表筒男命)
祖霊社(氏子家々之神霊)
今川神社(天満宮・菅原道真公)
宮地嶽神社(息長足比売命外2柱)
稲荷神社(保食神)

境内地 2711坪

境内構造物

ニノ鳥居(石造・大正3年)
三ノ鳥居(石造・天和3年)
鳥居(石造・昭和13年)
注連石(石造・大正5年)

大灯籠(石造・安政5年)
大灯籠一対(銅造・昭和62年)
御神馬(銅造・昭和61年)
灯籠一対(石造・寛保2年)
灯籠一対(石造・宝暦11年)
灯籠一対(石造・寛政5年)
灯籠一対(石造・天明8年)
灯籠一対(石造・嘉永6年)
灯籠一対(石造・明治13年)
灯籠一対(石造・大正3年)
灯籠一対(石造・大正6年)
灯籠(石造・明治29年)
灯籠(石造・昭和7年)
神田講記念碑(石造・大正12年)
顕彰碑(石造・明治41年)
顕彰碑(石造・明治41年)
青木健作の句碑(石造・昭和35年)
築山之碑詞(石造・明治23年)
狛犬(石造・安永6年)
狛犬(石造・大正15年)
由緒碑(石造・文化4年)
手水舎(木造瓦葺・昭和6年)
神輿庫(木造瓦葺・明治37年)
神庫(木造・6坪)
倉庫2棟(木造)
社務所(木造)
御百度石(石造・天保6年)

特殊神事

節分祭(追灘式)2月3日
6月祓(茅輪神事)6月30日
秋季例大祭の本山神事9月第4土・日曜日
奉納芸能 本山神事の離子と舞(市指定文化財)

社宝

連歌懐紙62帳付重硯一式(市指定文化財)
天神像(奈古屋里人作)
屏風重硯文台鎮西八郎の弓狸々緋の幟

神社庁設立以降

戦後昭和20年代(1945~)の終りに奉賛会が結成され、昭和30年(1955)に地下氏子の有志による節分祭の福引喜行事が始められた。
昭和34年 (1959)、御祭神1650年祭、御鎮座1250年祭を斎行した。
昭和38年(1963)、御修築奉賛会を解散し、その後昭和43年(1968)と 47年(1972)に修築を行い、昭和49年(1974)に御修築本殿遷座祭を斎行している。
昭和62年(1987)には、御鎮座1275年の式年 大祭を行った。
記念事業として、社務所の新築(165平方メートル)と神齪所の新築、さらに西側の境内整備を行った。
平成2年(1990)には、御大典奉 祝記念の祭曲ハを行い、記念事業として境内整備・便所の新築・神庫・御神具の修理などを行った。

職員紹介

宮 司 (ぐうじ)

氏 名:河谷 昭彦(かわたにあきひこ)
誕生月:昭和10年12月生
趣 味:歴史探訪、音楽鑑賞

 

禰 宜 (ねぎ)

氏 名:河谷 和典(かわたにかずのり)
誕生月:昭和32年8月生
趣 味:弓道、茶道、絵画鑑賞

 

権禰宜 (ごんねぎ)

氏 名:児玉 倩史(こだまよしひさ)
誕生月:昭和21年6月生
趣 味:詩吟